現在、中野区と東京都下水道局との間で、平和の森公園に係る協定書についての話し合いが行われていますので6月8日、東京都の小池百合子知事と下水道局の石原清次局長あてに要望書を持参、提出しました。
要望書の内容は下記のとおりです。
東京都市計画公園計画図 今回拡大図 5700㎡
   
                       要望書
                                       2017年6月8日
東京都知事 小池百合子殿              
東京都下水道局長 石原清次殿                  
           羽根田新平
[要旨]
現在、東京都下水道局が中野区と協議している中野刑務所跡地利用に関する協定書の改定に当たり、下記3点を要望します。
➀ 中野区が主張する新体育館の建設用地を、東京都下水道局が所有する土地内の未開園区域内に厳密に限定し、公園地区を現在よりも拡張させないでください。
②東京都が計画道路用地と指定している部分は近い将来予想される大災害に備えたものとし、公園敷地とせず12m道路に拡幅する余地を残してください。
③ 中野区は下水道施設が地下にある草地広場に陸上トラックを建設する計画を進めていますが、陸上トラックは草地広場で遊ぶ子供や高齢者にとって危険ですし、地下の下水道施設のための明かり取り窓を破壊しますので、草地広場を陸上トラックに変更することに同意を与えないでください。

〔理由説明〕
中野区の平和の森公園は昭和54年7月3日、東京都下水道局と中野区の間で締結された中野刑務所跡地利用に関する基本協定書に基づき、下水処理施設の地上部分を大震災時の避難場所として効率的に利用するため緑の草地広場が建設され、緑とひろばの公園として都民・区民に広く利用されております。

基本協定第6条では処理場又は都市公園の建設にあたり、相互に密接な協議をするものとすると定められております。第7条では 甲及び乙は、処理場又は都市公園の建設にあたり、周辺住民に十分な理解と協力を得るよう努めるものとすると明記し、下水道局に対しても周辺住民の理解と協力を得る努力することを求めています。また昭和56年10月に交わされた覚書では、公園施設の変更に伴い、処理場施設に変更の必要が生じたときは、処理場施設の当該変更に要する費用を負担するなどと詳細に取り決めを行っております。

しかし、中野区は平成28年(2016年)1月に「平和の森公園再整備構想(案)」を発表以来、この基本協定書を改定しないまま、そして公園利用者の要望を無視して計画を推進してまいりました。11月には再整備基本設計も策定・決定し、平成29年3月には未開園地域に地下2階、地上3階の新体育館実施設計を株式会社 日本設計と契約までしてしまいました。また 平成29年2月には下水道施設が地下にある地上地域(草地広場)には300mの陸上トラックの建設を含む再整備実施設計委託の入札を(株)日本設計を業者指定・随意契約として強行しました。
この間、私たちは中野区が発表した再整備計画では、草地広場に陸上トラックを建設することは幼い子供が遊ぶ広場としては危険であるばかりでなく、草地広場の地下にある下水道施設のための明かり取り窓が破壊される問題点、さらに新体育館の設計図には誤りがあり、中野区は未開園地域以内に新体育館を建設すると公表、区民にも説明していましたが、設計ミスにより体育館は未開園地域からはみ出し、現在の東京都下水道局施設の土地を浸食している問題などを指摘してまいりましたが、中野区は東京都水道局とは協議中であり、新体育館建設についても合意が出来ているので問題はないと、上記のように予算を確定し、建設業者と入札や契約まで済ませるという状況です。

特に、下水道局の土地を浸食した新体育館の設計図については、平成28年7月27日の都市計画審議会では下水道局の土地については浸食しない図面を作成していましたが、中野区も途中で新体育館の設計ミスに気が付いたようで再整備基本設計の決定の直前の同年11月8日に都市計画審議会を開催し、未開園区域を追加・拡大して東京都下水道局の土地(507.01㎡)を公園の中に組み込んでしまいました。中野区がこの変更を公示したのは平成28年11月14日です。 上記の都計審では東京都下水道局が平成21年3月16日付けで作成・発表し、計画道路部分と指定した地番45-16  2914.40㎡ も同時に公園面積に組み込まれてしまいました。この早稲田通りにつながる計画道路の前後はすでに地区計画で幅12mに拡幅される予定になっていますが、計画道路部分が公園面積に含まれてしまうと、大災害時の避難場所と指定されている公園までの道路の一部が現在の6.35mのまま放置されるのではないかと懸念されます。

私たちは、東京都下水道局と中野区間との間で「中野刑務所跡地利用に関する基本協定書」がいまだに改定されていないと聞き及んでおります。
私たちは上述したように、中野区は東京都下水道局との基本協定書の改定が済んでもいないのに、体育館建設を契約し、草地広場に陸上トラックの設計委託契約書を締結するなど既成事実を東京都と中野区民に押し付ける進め方は間違っていると思います。東京都におかれましては、基本協定書の改定にあたり上記事情を十分に考慮し、草地広場に陸上トラック建設を認めないこと、また体育館建設に当たっては厳密に未開園区域内に限定するとともに、将来の大震災に備え計画道路の建設の余地を残していただきたくお願いいたします。

中野区が平成21年8月 自ら定めた「中野区みどりの基本計画」では「公園として整備を行うために、各公園の課題や必要な機能の調査、利用者のアンケートなどを踏まえて、公園整備計画を策定します」「公園リニューアルには日常的に利用する地域住民の意見を反映して行います」と記載されていますが、利用者のアンケートは実施されていません。中野区が実施しないならと私たち区民が実施した利用者アンケートでは、公園利用者の91%が陸上トラック建設に反対し、未開園地域に新体育館建設に賛成するものは14%にとどまっています。都民ファーストは区民ファーストでもあります。 都民・区民の声にぜひ耳を傾けてください。