8月24日 中野区議会で「平和の森公園再整備基本設計(案)中間まとめ」の討議が行われました。この「中間まとめ」で中野区は新体育館整備費が当初発表していた50億円ではなく86億円に、その他公園整備費が5億円から22億円、総計整備費が55億円から約2倍の108億円に膨張していることを公表したのでした。
驚くべきことは、この会議で108億円と2倍にも整備費が増大しているにもかかわらず、なぜ、とんでもない金額に膨れ上がったのかを追及したのは14人委員のうちたった一人、浦野議員だったということです。議会の議事録は8月24日までしか公表されていませんので、その後 他の議員からも追及されたのかは不明ですが、体育館整備調査を専門とする特別委員会で初めて明らかになった時点での討議ですから驚かざるを得ません。

6月までは55億円と議会でも説明されていた整備費が、わずか2か月後には108億円、陸上トラックと少年野球場に至っては4.4倍に膨らんでいる。55億円のうち借金は47億円でした。借金はいくらに膨らんでいるのでしょうか?
小池都議会なら大問題になっていることでしょう。中野区政はどうなっているのでしょうか? 

皆さん。中野区の待機児童数は23区中ワースト9位の257人。いま、中野区でも少子高齢化問題が深刻で、緊急対策が求められています。独立行政法人 福祉医療機構の2016年の調査によれば保育園の定員1人当たりの建設単価は首都圏で300万円、特養ホームのそれは1,300万円、介護老人保健施設も1,300万円と言われます。257人分の保育園なら約7億7千万円で建設出来る計算です。

陸上トラックや大人用野球場をいま、どうしてもつらねばならないのでしょうか? そんな予算があるなら、保育園、介護、特養ホーム、震災対策に予算を最優先で廻すことが区民の願いではありませんか? 

中野区最大の緑の公園内、2300平米もの敷地に育つ樹木を全部伐採して、今はなくても過ごしているのに、陸上トラックや大人用野球場を新たにつくり、借金を子供や孫に残すことが、いま、中野区がやらねばならないことなのでしょうか?
(沼袋在住 H.S)